便利な機械として注目を集めながら、法令上での解釈で見解が分かれていました「クレーン付き油圧ショベル」での吊荷作業ですが、労働省労働基準局よりクレーン付き油圧ショベルを「移動式クレーン」として認め、労働安全衛生規則第164条〈油圧ショベルによる吊荷作業(用途外使用)〉には該当しないこととする書面が各都道府県労働基準局へ連絡されました。(平成12年2月28日付) ■ 法令上の位置付け(概略) 1. 当該機械は、労働安全衛生法施工令第1条8号にあげる「移動式クレーン」に該当。関係法令は、「車輌系建設機械」と「移動式クレーン」の両方を適応。 2. 構造規格は、移動式クレーン構造規格(労働安全衛生法施工令第13条第26号労働大臣が定める規格又は安全装置を具す機械にあげる移動式クレーンに限る)と車輌系建設機械構造規格の両方を満たすものであること。 ■ 当該機械を用いたクレーン作業 1. 規164条の油圧ショベルの用途外使用には該当しない。 2. 全装置は、切り替えスイッチによりその機能を有効にするものは、クレーン作業時必ず有効な状態で使用する。 ■ 資格関係について:(=3つの資格が必要です!) 1. クレーン作業については、移動式クレーン運転士免許を受けた者、又は小型移動式クレーン運転技能講習(1t以上)修了者。 2. 玉掛け業務については、玉掛け技能講習(1t以上)修了者。 3. 油圧ショベルの用途で使用する場合、車輌系建設機械運転技能講習(整地・運搬・積込用ならびに掘削用)修了者。 走行に係わる業務については、車輌系建設機械又はクレーンの運転に係わるいずれかの所定の資格を有する者が行うこと。【上記の1・2の資格】 「運転資格についての注意」
(注:コマツ、日立建機、両メーカーとも切り替えスイッチ式)

資格については、関係法令に従ってクレーンの吊り上げ能力や機体重量によって免許・技能講習もしくは、特別教育になるのですが、実際には、市販されている機械は吊り上げ能力1.6t以上、機体重量も3t以上であるため、クレーン運転・玉掛・車輌系建機運転のいずれも「免許、技能講習」が必要であることになります。(特別教育では使用できません。)
◆なお、フック付きのバケットを持つ油圧ショベルによる吊り作業は、従来通り「用途外使用」として使用制限があり、またゼネコン各社も禁止しているケースが多いのでご注意下さい。